
あなたの心に残る大切な言葉・美しい言葉・感動を与えた言葉等をエピソードを添えて、お送り下さい。
| ありがとう ・幼い頃(あれは、きっと小学1、2年生の頃だったと思う。)のある日、お父さんから買ってもらった自転車に乗り、喜び勇んで、大好きなお婆ちゃんの家へ向かった。当時、自宅からお婆ちゃんの家までの道(約6km)は、ジャリ道で凸凹があり、悪路と呼ぶに相応しかった。 そのため、途中で自転車のチェーンが外れてしまった。 いつもなら、自分で直ぐに直せるのに、その時は、独りで勝手に遠くまで来てしまったとの思いと、焦りからか、何度やっても直せない。自分の無力さと情けなさで、半ベソ状態になった。 そんな時、偶然、近くで道路工事をしていたおじさんが、「どうした?」と言って近づき、「チェーンか?」と言いながら、サッサッと直してくれた。幼い私には、まるで手品師のように思えた。 涙を堪えながら「ありがとう」と言って、その場を去り、やっとお婆ちゃんの家へ着くことができた。 お婆ちゃんは、「よく来たね!」、「一人で来たのかい?」、「立派だね〜。」と言って誉めてくれた。 道のりが厳しければ、厳しい程、それを実現できたときの喜びは大きい。 それ以来、その場所へは何度か訪れたが残念ながら、もう二度と会うことはできなかった。 高校時代は、そんなおじさんに憧れ、道路工事のアルバイトもやってみた。 そんな感動を与えてくれた、おじさんに「ありがとう」と改めて言いたい。 今は、その道も立派なアスファルトの道路になり、たまに車でそこを通ることがあり、いつもそのことを思い出し、心の中で「おじさん、ありがとう」と手を合わせる。 入間市 とよまる |